就職活動中に「正社員登用あり」の求人に応募し、失敗するケースが増えています。
実際に私も某社会福祉法人の求人に応募したことがありますが、正社員になれる明確な要素が記載されておらず、契約社員や準社員で長年こき使われました。
昨今では求人詐欺による退職理由が多くなっているので、自分が引っ掛からないように十分に注意する必要があります。
あなたの勤めている施設でいつまで立っても正社員になれないのであれば、今後の事も考えて転職を視野に入れる必要があるかもしれません。
介護業界では正社員にする詐欺が横行している理由
東洋経済オンラインでも同様の被害にあった方の記事が掲載されておりました。
内容は試用期間を延ばられ最終的に正社員になれずに転職してしまったという内容です。
関連記事「正社員にする詐欺」と憤る男性が受けた仕打ち もらえたという「ボーナス」は5000円だった
なぜ、介護業界はこういった嘘求人を出しているのかまた、正社員になれないのか、介護福祉士の私が解説していきます。
介護施設によって正社員枠の上限がある
私の地域の介護施設では「正社員枠の上限」が設けられている社会福祉法人が多く存在します。
推測ですが以下のような事が考えられます。
- 正社員が多いと経費が掛かる
- 介護福祉士加算手当が欲しい
- 非正規雇用やパートで業務を回したい
介護施設は介護報酬で成り立っているため、ある程度の利益の上限は頭打ちとなります。
そのため、正社員を多くしてしまうと施設の資金巡りが悪くなり経営が苦しくなるというのが本音でしょう。
その割には処遇改善手当をピンハネしたり内部保留金をたんまりと蓄えていたり、経費でベンツを買うような介護事業所が目立ちますね。
結局は末端の介護士の事を駒としてしか見ていないためそういった介護施設に就職するのはオススメ出来ません。

非正規雇用は正社員を餌に駒使いに出来る
日本社会は安定という言葉が大好きな人種なので、給料が安くても「正社員になりたい」という欲求が強い傾向にあります。
それを逆手に取って、正社員に憧れる介護従事者は経営者の格好の餌食となる訳です。
正社員を餌に遠くの系列施設に異動や転勤を命じたり、サービス残業の強要、親睦会員をやれせたり好き勝手やるという印象を受けました。
まさに一つ目の転勤に関しては、知り合いの介護士さんが実際に命じられた事があるとおっしゃってました。
実際に正社員に昇格できたものの、十年働いても特別処遇改善は雀の涙ほどで30代前半で未だに夜勤込みで手取り19万程しか貰えていないと事でした。
せっかく正社員登用されてもこれでは正直複雑ですね。
中には契約社員の時より月々の給料が増えないという理由であえて、正社員にならない介護士さんもいるとの事でした。
ボーナスを餌に縛り付けるもたった5000円
先ほどの東洋経済オンラインから引用しますが、記事内で話されて話されてた方のボーナスはたったの5000円だったとの事です。
正社員となると基本給の何ヶ月分もらえるのが相場ですが非正規雇用となると、ボーナスすら貰えない介護施設もざらです。
私の勤めていた老人保健施設は、契約社員のボーナスはありませんでした。
明確な正社員登用の条件があれば、ぐっと堪えれますがさすがにモチベーションも上がらず、正社員になっても手取り20万を切る事実を知っていたので私は半年でその老人ホームを退職しました。
記事内の方も約一年足らずで退職されたそうです。
正社員登用の詐欺求人は即刻退社して転職しよう
不確定な未来を追い求めるより、きちんと求人内容に正社員登用何年からといったように明示されている優良企業に勤めるが幸せへの第一歩です。
残念ながら世の中の介護施設はブラック企業が多いため、就職活動する段階からきちんと施設見学をしたり情報をしておく必要性があります。
即刻退社すべき理由
求人詐欺を働く会社に限って離職率が高く何らかの問題を抱えている事業所が多いです。
そもそも平気で嘘を付く会社が従業員に対して真摯に向き合う訳がありません。
先を考え私も退職しましたが、一切の後悔もありいませんし、記事内で話されている方も実際一年で退職されています。
すぐに自分に合った会社を見つけるのは難しいですが諦めずに転職を重ねれればいつか良い職場に必ず巡り合えます。
正社員雇用の求人を探す
地域によっては準社員や契約社員の介護求人がごろごろとあります。
その中でも正社員で求人募集している法人は経営がうまくいてっている可能性も高く、その分職員にも余裕があるため働きやすい環境の可能性が高いです。
法人のスケールや福利厚生、年間休日や給料を見て他の介護求人より魅力を感じる事業所へ転職しましょう。
友人からの情報を収集する
残念ながらハローワークや転職エージェントではその介護施設の離職率は分かりません。
介護業界は横の繋がりが多いので「あそこの施設は待遇が良い」「うちより給料が良い」なんて話を共通の介護士さんから聞けるチャンスがあります。
実際に入ってみないとその施設の内情は分かりませんが、転職をする際に大きな判断基準になると思います。
他にも2chや口コミサイトを見て評価はどんな感じか見極めるのも重要となってきます。
今の職場でどうしても頑張りたいなら
転職せずに今の職場に居続ける決心があるのであれば、より一層日々の業務に取り組み、率先してサービス残業をしたり親睦会の実行員をやったり耐え凌ぐしかありません。
中には頑張っていても後輩に正社員に先になられたり理不尽な思いをする場合もありますが、あくまで上層部の意向なので反論せずイエスマンで居続ける必要があるでしょう。
それだ正社員登用にメリットがあれば良いですが、無ければただの使い勝手の良い奴隷になってしまうので注意してください。
厚待遇の正社員求人なら転職エージェントを利用しよう
ハローワークの求人は日々膨大な介護求人で溢れかえっています。
砂漠の中から一つの指輪を探すよりも、転職エージェントを利用して担当者と相談し自分の望む待遇の介護施設に転職するのがセオリーです。
担当者が同席し待遇の交渉からアフターフォローまでしてくれるので、非正規雇用で苦しむことは無くなると思います。

最後に
金銭的な余裕や社会からの目を気にしなければ非正規雇用のままでも良いでしょうけど、tだでさえ薄給の介護士でその状態で生活するにはリスクが高すぎます。
もしあなたが介護福祉士といった国家資格所有者なら自分を安売りしてはいけません。
きちんと自分の労働力を欲しがる優良企業企業に勤め、自分の持つべき力を発揮すべきです。
決して非正規雇用であなたのやりがいを搾取するブラック企業に安売りしてはいけませんよ。