いつも求人募集をしている介護施設はブラック企業なのかというテーマです。
私は転職活動中ハローワークで担当職員とこのような会話をしました。
私「こちらの介護事業所っていつも求人が出ていますが、離職率とかって分からないですよね。」
ハロワ職員「離職率は公表されていないんですよね。確かに更新されていますが、以前も求人出ていましたね。」
常に求人が掲載されている=求職者にとって「誰も寄り付かないブラック企業」というイメージが定着しているのかもしれません。
私がいた特別養護老人ホームは人材の墓場ともいわれ、ハローワーク掛けていおり、掛けていおり、職員が退職することを見込んでの募集でした。
良い介護士を逃がさないために常時人員を募集している介護施設もあるとの噂がありありますが、良い介護施設は人が辞めないので求人はまずほぼ出ません。
今回はいつも求人を出している介護事業所について解説していきたいと。
いつも求人が出ている介護施設がブラック思われる理由
いつも求人を出している介護施設がブラックかと思われるにはいくつかの理由があります。
まず大前提と人手が足りていないから募集しているという事は皆さんもお分かりかと思います。
では、なぜその施設は人手不足に陥っているのか様々な予測が立ちます。
- サービス残業があるのではないか?
- 人間関係が悪いのではないか?
- 理不尽な利用者の受け入れをしているのでは?
- 経営理念が破綻している
- 利用者や家族からのクレームが多い
- 仕事が正当に評価されない
- 給料が安い、ボーナスや昇給がない
- 正社員登用とうたっておきながら非正規雇用のままこき使われる
この様に求職者の中で様々な憶測が飛んでいる訳です。
いつも求人を出している介護施設で働くリスク
では、実際にこのような介護施設で働くとどのような辛い現実が待っているかみていきましょう。
一見、勤続年数の長い職員が少ないから昇格できると期待を持つ人もいるかもしれませんが、それはまやかしなので注意して下さい。
いつも求人の出てる施設は勤続年数の短い介護士ばかり
人手不足が慢性化しているという事は勤続年数の長い職員がいないということです。
そのため業務をするに当たって不慣れな職員が多いため、中々業務が円滑に進まない問題も発生してきます。
ショートステイの受け入れから新規利用者へのケア等、キャリアのある介護士であれば介護記録を作成し、皆さんに認知してもらう事で仕事がしやすくなります。
そういった介護業務が出来ない新人ばかりだと現場はてんてこまいで介護職員は疲弊してしまいます。
業務に不慣れな頼りない先輩介護士
上司もその介護施設での勤続年数が短いが故に、教育マニュアルや教育環境もロクに整っていないため、新人介護士さんは大変な思いをすると思います。
利用者の優先順位や起床、臥床介助の順番など細かい指示が無いと業務が押してしまい、仕事が終わらないなんてことも
特に恐いのは入浴介助です。一つのミスが命取りになりますし、感染の危険性のある利用者を最後にしたり配慮しないと事故に繋がってしまいます。
人手不足による過重労働
人手不足なので、日々の業務はまさに戦争です。
私の勤めていた特別養護老人ホームでは一人で何人もの食事介助をしなければなりませんでした。
当然時間内に終わるはずも無く、義歯洗浄をはぶいたり、尿漏れ防止のため夜間のパットを当てたり、介護士としてしてはいけない事をしてしまいました。
上層部にその現状を伝えても改善してくれませんでした。
そうして現場の介護職員は疲弊し、介護の理想と現実のギャップに苦しみ退職していく訳です。
まさに人手不足が解消されないシステムが出来上がっている、負のスパイラルにです。
POINTこのような理由から「いつも求を出している介護事業所」に対して警戒し、ネガティブなイメージを抱いている人が多いのでしょう。
いつも求人募集しているホワイトな介護施設は存在するのるのか?
逆にホワイトな介護事業所だが、いつも求人募集している介護施設は存在するのか?
答えは、タイミングさえ合えばホワイト企業も募集はしています。
- 事業拡大による増員
- 出産育児による退職の穴埋め
- 優秀な介護士を集めたい
ホワイトな職場でもやむを得ない理由で自己都合退社してしまう人は一定数いらっしゃいます。
そういった場合、急遽募集を掛けても問題のある介護士が来てしまうことで、職場の風紀が乱れブラック化してしまう懸念があります。
そうした状況を回避するためにもホワイトな介護施設は早め早めに求人を打ち出し優秀な人材集めをする訳です。
そういう職場は嫌気をさして即日退社することなく、きちんと退職まで在職するため余裕を持って求人募集が出来ます。
そのことによるメリットはとは?
- 欠員状態を回避出来るため業務が円滑に回る
- 余裕を持った介護が出来るため利用者の満足度が高い
- 職員にも余裕が生まれ良好な人間関係が構築できる
- 優秀な介護士が定着しやすい
- 仕事に対する不満や不安が軽減される
上記の事を踏まえるとこれだけホワイトな施設だと是非とも働きたいと思いますよね。
中には試用期間を設け、欠員前に介護士を雇うケースもあります。
介護士の人材を雇うという事は転職エージェントへの謝礼金や人材育成への投資を考慮すると意外とコストが掛かります。
そのことを見越して余力のあるホワイト施設は敢えて「頻繁に求人を出す」ということもあります。
体感で言うと「いつも求人を出す」事は正直少ないですが、もし地元で有名なホワイト施設なら転職したいですね。
いつも求人を出しているブラック施設の特徴まとめ
具体的に「いつも求人を出しているブラック施設」にはどのような特徴があるのか?
あなたが就職に失敗しないように転職10回以上の経験がある私が詳しく解説していきます。
小さな社会福祉法人等の事業所は注意
残念ながら規模の小さい介護事業所はスケールメリットがないため、ギリギリの状態で運営しているケースが多いです。
給料が安かったり、規模が小さいことで人間関係がギクシャクしているなんてケースもあります。
人数が多ければある程度我慢も出来ますが、小さいコミュニティーだと精神的に辛い思いをするかもしれません。
介護業界の中でも悪い噂がある
介護業界は横の繋がりが強く、同じ介護職同士の話を聞く機会も多いかと思います。
なので「あそこの施設ってどう?」なんて問いに「辞めた方が良いよ」なんてアドバイスを貰えるかもしれません。
現に私も老人保健施設に就職する際に「辞めた方が良い」と言われました。
結局、そのまま就職してしまいブラック労働が慢性化しており、人間関係も最悪だったのでたった半年で退職してしまいました。
面接時に即日採用される
面接時に即日採用される職場ははっきりいって危険です。
なぜなら職員が来ないため「誰でも良いから雇用したい」という魂胆が丸見えだからです。
ホワイト企業であれば求職者に対してきちんと志望動機を聞いたり、人間性を見極め採用に至ります。
そういった大事な要素をすっ飛ばして即座に採用通知を出す、介護事業所は就職しない方が賢明と言えるでしょう。

いつも求人出ているハローワーク求人を避けるべき理由
Google検索の予測変換で「常に求人 ハローワーク」というキーワードが調べられています。
要するにいつも求人を出している企業に対して不信感を抱いている人が多いという事です。
昨今では転職サイトのCMも増えてきており、賢い方はハロワでは無く「転職エージェント」を利用されています。
ハロワでは企業の内情も分からずただ応募の斡旋をするだけなので就職に失敗する確率が高いです。
転職エージェントでは担当者が付いて条件の交渉といった様々なサポートをしてくれるのでホワイト企業に入りたい方は是非利用しましょう。

最後に
ホワイト企業でも敢えて求人をいつも出しているケースがありますが、ごく稀です。
確率的に「常に求人を出している介護施設」はブラック企業の可能性の方が高いです。
なので、きちんと自分なりに友人からの情報収集や口コミサイトを利用し、失敗しない就活を心掛けましょう。